HTV2000とHTV4000を併用してフルシリコンの寝ホンを作った

フルシリコンシェルの寝ホンを作る。

HTV4000はショア硬度32、消しゴムよりは柔らかいが、カナルとしての快適さはHTV2000の方が良い。
そこでコネクタ周りは強度が欲しいのでHTV4000に、それ以外はHTV2000にした。

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32257とCI22955のリモールドにした。
音導管はひとつにまとめた。

イヤージェルがないと耳穴には入れられないけれど、体温で馴染んで寝ホンにしたら長時間イヤホンの存在が消えるほど快適。
カナル先端は第2カーブよりも奥で、鼓膜から10mmくらい。
ER4Sの3段キノコの先端が鼓膜から13mmくらいと言われる。
これだけ突っ込んで異物感が無いのは凄い。シリコンでもショア硬度20以下でないと無理だと思う。
カナルまでHTV4000だとちょっと快適さが落ちる。
ここまでカナルが長いと本当に静寂。

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寝て起きて冬の朝なのに耳が温かいのは素晴らしい。ぐっすり寝られるし。
もう少し耳から飛び出さないようにしたいけれど、シリコン造形は難しい。
 
メス型として色々試しては見るものの・・・
本来シリコン成型は金型やFRPで行うことが多いらしいがイヤホンではどちらも困難。

★アルジネートメス型
毎回メス型からやらないと行けない
硬化が早いので作業がはかどる
毒性はない
水分が硬化阻害要因になるのでHTV2000はなんとかなってもHTV4000くらいになると要注意

★低融点パラフィンメス型
低融点なので扱いやすく常温である程度の可塑性がある
硬化阻害があるかも・・・
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★アクリル樹脂メス型
ハードレジンがたくさんあれば可能だがコストかかる
メス型印象はレジン量が多くUV硬化時に発熱
安定性は良くとも硬く脱型がしんどい


いずれにしても冬場の造形は夏場より難しい。。