自作カスタム耳栓の試作

自分の耳穴にぴったりの耳栓が欲しい。
耳栓を使ったことあるなら誰しも1度はそんな希望を抱くのでは。
だが、オーダーメイドは耳型を採らなくてはならない上にやたら高価格。オーダーメイド耳栓はなんだかんだで3-4万円もかかる。
うーん。

調べてみた。
どうやら海外ではDIYで作っている人がいる。ビニルポリシロキサンとかいうシリコン樹脂の一種で、材料となる柔らかい粘土を2種類手早く混ぜて耳穴に充填し、10分かけて硬化する。
通常のシーメンスなんかの耳型採取シリコン樹脂とは違って、10分間の間にシュワシュワと発泡しながらゆっくり硬化する。3時間で安定し硬化後に収縮することもない。

Proguardという英国耳栓メーカーのDIYキット
Radiansという米国メーカーのキット

で、これらのメーカーのOEMと思われるキットを購入。国内アマゾンやeBayで購入可能。
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楽器メーカーがOEM商品として売ってるもの。中身は一緒、どのメーカーでもNRR26という遮音スペック。

英文の説明書も読んで、YouTubeのいくつかの動画も見てやり方の要領を掴んだ。で、勢いで作成。
耳穴から耳たぶの形がそのまま型取りされた。
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うーん、なんか凄い形。。。
この状態でも頑張れば耳にはめ直すことができ、吸い付くような密着感がある。しかし、このままでは少しうつむいたりしただけで耳穴の中の樹脂が外耳道に当たったりして痛い。
綺麗に仕上げるポイントは30秒で手早く均一に混ぜる、そのあとは躊躇せず団子状の粘土を耳穴に詰めていき1分以内にフェイスプレート部分がスムースになるまで手早く充填することだ。
1回目から完璧は難しいかも。

この大きな耳型から睡眠時に使えるレベルまでどんどんトリミングしていく。数日間試行錯誤したが、結局、よくあるカスタムイヤホンの形に落ち着くことになる。あの形には意味があったのだ。。。
一張羅の耳型にアートナイフを入れてトリミングするのは中々勇気が要る。この耳栓キットは4000円近くしたのだ。爪ヤスリで表面を綺麗にするが、肝心の耳穴と耳甲介から耳珠のカーブには触らないようにする。ヘリクスはある程度弄らないと快適にならない。

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自分で耳型を触ったことがないとどの突起が何に当たるのかさっぱり分からないと思う。オリエンテーションがつくように分かりやすくしてみた。

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カナルが耳穴にはまる部分で、ヘリクスが耳穴の上のひだにはまる部分
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たまにこういう形の写真があるが、実はこんな感じになってたのだ。今まで理解できなかった。
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写真の絵を入れた面がいわゆる外から見える面、フェイスプレートといってカスタムイヤホンでは豪華絢爛な装飾をしたりする場所。

これで睡眠時にも使えるようになった。だけど、やはり少し硬い。本当はソフトシリコンで作りたい。

★追記
耳栓使用時、長時間うつむき姿勢でスマホを弄ったりしていると、ヘリクスのカーブが耳たぶの縁に当たって痛いことが判明。結局さらに削り、かなり小さい方がストレスが無いと分かった。

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また、耳栓使用時の耳穴への吸い付きは、このヘリクス部分はあまり関係なく、耳穴の第1カーブのフィットが大事であることも分かった。